資格勉強を始めたときはやる気も高く、
「今度こそ続けるぞ」と思っていたのに、
気づけばテキストを開かなくなっていた――。
そんな経験がある人は多いと思います。
でも、挫折してしまうのは意思が弱いからではありません。
「つまずくポイント」を知らないまま進んでいる だけです。
この記事では、資格勉強で多くの人が挫折しやすいポイントと、
その乗り越え方を現実的な目線でまとめました。
挫折ポイント① スタート直後の「情報収集ばかりの時期」
勉強を始めた直後にやりがちなのが、
- 参考書・問題集を比較してばかり
- どのスクールがいいか延々と調べる
- 合格者の体験談だけ読み漁る
この段階で時間とエネルギーを使いすぎると、
「まだ何も始めていないのに疲れてしまう」 という状態になります。
▶ 乗り越え方
- テキストは「基本書1冊+問題集1冊」に絞る
- スクールを使うなら、比較は2〜3社まで
- 情報収集は1〜2日で区切りをつける
大事なのは、100%ベストな選択よりも「今すぐ始められる環境」です。
挫折ポイント② テキスト1周目で理解しようとして詰む
資格勉強で最も多い挫折ポイントは、
「テキストを完璧に理解しようとする」 ところです。
1周目から細部まで理解しようとすると、
- 進みが遅すぎて嫌になる
- 分からない場所が多くて自信をなくす
結果として、途中で本を閉じたくなります。
▶ 乗り越え方
- 1周目は「なんとなく分かればOK」と割り切る
- 太字・図・まとめ部分だけ読む
- 細かいところは「2周目で覚えればいい」と考える
理解はあとからついてくるので、最初は“全体像を掴む”だけで十分です。
挫折ポイント③ インプットだけでアウトプットに進めない
参考書を何度も読むだけで、問題集に手が出ない。
これもよくあるパターンです。
インプットだけ続けていると、
- 自分の理解度が分からない
- 成長感がなくて飽きる
結果的にモチベーションが落ちていきます。
▶ 乗り越え方
- テキストは1周したら、すぐに問題集に入る
- 「解けない前提」で問題を解き始める
- 解けなかった問題をテキストに戻って確認する
資格勉強は、“問題を解きながら理解を深める”スタイルが正解です。
挫折ポイント④ 仕事が忙しくなってリズムが崩れる
残業が続いたり、生活がバタついたりすると、
それまで続いていた勉強習慣が一気に崩れることがあります。
このとき多いのが、
- 「今週は無理だから、来週から再開しよう」
- 「ちゃんと時間が取れるようになってからやる」
と先送りしているうちに、フェードアウトしてしまうパターンです。
▶ 乗り越え方
- 忙しい時期は「1日5〜10分だけ」を継続ラインにする
- 通勤・休憩・就寝前など、すでにある時間に組み込む
- できなかった日を責めず、「翌日から再開する」と割り切る
「完全に止めない」ことが一番大事です。
量ではなく、勉強の線をつなげておくイメージで続けます。
挫折ポイント⑤ 成果が出ない時期に「意味あるのかな?」と感じる
勉強していても目に見える成果が出ないと、
- 「このまま続けても受かる気がしない」
- 「向いてないのかもしれない」
と不安が膨らんで、手が止まることがあります。
▶ 乗り越え方
- 「何時間勉強したか」を見える形で記録する
- できるようになったことをメモする
- 過去の自分のノートを見返して成長を確認する
資格勉強は、ある日突然できるようになることが多いです。
「積み上げ」を見える化して、自分の努力をちゃんと評価することが大事です。
挫折ポイント⑥ 他人と比べて心が折れる
SNSや周りの人と比べて、
- 「あの人は毎日3時間も勉強しているのに…」
- 「自分だけ進みが遅い気がする」
と落ち込んでしまうこともあります。
▶ 乗り越え方
- 比較対象を「他人」ではなく「昨日の自分」に変える
- 1日10分でも続けている時点で“十分にえらい”と認める
- 他人のペースは見てもいいが、真似しすぎない
資格勉強はマラソンと同じで、「自分のペースで完走できた人」が勝ちです。
挫折を防ぐための“共通ルール”
どの挫折ポイントにも共通するのは、次の3つです。
- 小さく始める(ハードルを上げない)
- 迷わないように“やる順番”を決めておく
- 「できない日」があっても、何度でも戻ってくる
資格勉強は、一度止まっても戻ってこれた人の勝ちです。
まとめ:挫折は「向いてない」サインではなく「やり方を変える」サイン
資格勉強で挫折するのは、才能や性格のせいではありません。
多くの場合、
- やる順番が逆
- 完璧を目指しすぎ
- 計画が現実と合っていない
このあたりが原因になっています。
大事なのは、挫折した自分を責めることではなく、
「どこでつまずいたのか」を冷静に見直して、やり方を微調整することです。
今日からまた1ページ。
それだけで、立派に“前に進んでいる”ことになります。
